子どもが子どもに教える

クワイヤクラス(→くわしくはこちら)の体験レッスンを行いました。

このクラスは、歌を楽しむのはもちろんですが、異年齢の子どもたちがひとつの音楽を完成させるために、力を合わせてさまざまな人間関係のケースワークを学ぶ場です。そして、「生きる力をつける」ためのクラスです。

内容は当日知らされる

13名の子どもたちが体験に来てくれました。年齢はほとんどが5才。どんな雰囲気になるか分からなかったので、内容は当日、子どもたちのようすを見て決めました。

小2から高校生まで20名のメンバーがおり、そこに体験の子が13名入ったので、小さい子は緊張してしまって、泣く子が続出しました。お母さんにしがみついて離れない子もいます。

すぐに歌うのは無理だと判断して、体をほぐすあそびや歌を歌ってあげたりしてほぐしました。

そして、全員を3つのグループに分け、小6(メンバーの中では中堅どころ)をリーダーにして、「歌を教えてあげて」と指示しました。体験の子どもたちは自分の体に名前シールを貼ってあります。子どもたちについての情報はそれだけです。

リーダーになる子を3つに分けるのはわたしがやりました。どの子とどの子をペアにすると、その場でいちばんパフォーマンスが上がるか判断します。その後のグループ分けは、任せました。

教え方は教えない

グループ分けができたら、どうやって歌を教えるか、わたしは一切教えません。自分たちで考えます。当然、できない子もいるし、ふざけて走り回る子もいます。

ようすを見ていたら、子どもたちは自然に「どの子にマンツーマンの指導が必要か」「どの子は最初からきちんと気を付けをして習いたいのか」「どの子はスキンシップしながらあそびの中で何となく教えるのが良いのか」、見事につかみ、すぐに個別対応を始めました。

なぜ、そのようなことができるかというと、「人はそれぞれ違って当たり前。余裕がある側が対応してあげれば済む。結果さえ伴うなら、途中経過はどんどん工夫していい。みんな同じではない」と教えてあるからだと思います。

先生のやること

ピアノ伴奏や指導補助をお願いしている裕美先生には、元々のメンバーで個別対応が必要な子が、イレギュラーな流れで混乱するかもしれないのでケアをお願いしておきました。(まったく問題なく、裕美先生とおしゃべりしながらお絵描きしてようすを見ていました。歌うのは嫌だとのことで、その場にいるだけにしました)

わたしは、各グループの様子を見て、ほとんど口を出さずにいました。ときどき、小さい子の集中が切れてしまわないように、「だいたい歌えるようになったら他のグループと合同になったりしてバリエーションをつけてごらん」とか、「小さい子は音程やリズム、歌詞が完璧になるまで教え込むことは必要ないからね」などのアドバイスをごくごくわずかに加えました。

練習のようす

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クワイや体験レッスン練習のようす

発表する

レッスンは2時間です。最後の10分で保護者様に集まっていただき、歌を発表しました。

最前列の10人は全員、今日が初めての園児です。最後のしあげとして、歌が始まる前の姿勢(気をつけ、などではなく、心持ちを話します)、この歌の意味、表情、間奏の間も音楽の中にいることなどを指導しました。

発表のようすがこちらです。


クワイヤ体験レッスン

参加者の声

その日のうちに、嬉しいおたよりをいただきました。

今日は、クワイヤ体験、本当にありがとうございました。
まだ、子どもたちの歌声が残っており、私の頭の中で、「Tomorrow」繰り返し流れています。

今まで、先生からの言葉でしかクワイヤクラスの子どもたちについて聞いたことはなかったのですが、今日、実際にクワイヤクラスの子どもたちと関わらせていただき、本当にすごいなぁと感じました。

娘には、ゆうかちゃんという女の子がマンツーマンで付いてくれたのですが、泣いている娘に対して、困った様子をみせることなく、誰かに相談することもなく、とても丁寧に対応してくれていました。

娘と話すときは膝をついて娘よりも目線を下げて話してくれたり、一曲目で歌えなかった娘に対して、「まず、リズムから覚えよっか」と、手拍子から始めてくれたり…1つずつ、娘に確認しながら、進めていってくれました。私も娘の横にはいましたが、やはり、大人が介入することなく、子ども対子どものやりとりをしてくれました。
そして、休憩時間も、移動するときも、常に娘のことを見てくれていたのが、とても印象に残りました。
また、マンツーマンでやっているゆうかちゃんに対して、他のグループの子が「大丈夫?」「一緒にやる?」などと声をかけてきてくれたりもし、自主性や、視野の広さなど、とても感じられました。

練習中は、体験の子どもたちに笑顔で対応してくれていたお姉さんたちも、曲が始まった(始まる前)瞬間から表情が変化し、目の力、力強い歌声、集中力、全てに惹きつけられ、やはり、心が揺れ動かされるような気持ちになり、涙が出ました(うまく表現できなくてすみません…)ありきたりな言葉になってしまいますが、とても、格好良かったです!

練習中の同じ体験の子たちが一生懸命歌っている姿も、リトミックの時とは違う、何か、歌っている時の解放されているというか…解き放たれているというか…何と言っていいか分かりませんが、そんな姿もとても印象に残りました。

最後の発表では、幼稚園児の一生懸命さ、高学年の力強い歌声がとても合っているように感じられました。あれだけ年齢の離れた子どもたちが初めて集まったのに、一体感が感じられ、本当に本当に感動しました。

娘も終わった後、照れ臭そうにもしていましたが、とても満足したような表情をしており、帰りの車の中も、お風呂でも「Tommorow」を熱唱していました。

クワイヤクラスのお姉さんたちに、改めてお礼を伝えてください。よろしくお願いいたします。今日は、貴重な時間を、本当にありがとうございました。

あと、一つ…

レッスンが終わった後、クワイヤに通われているお母さんと少しお話をしました。

そのお母さんは、堂々と我が子を「すごい!」って、褒めていて、それが、とても素晴らしい!!!と思いました。

私も、そんな母親でありたいと思いました!

 読みながら涙が浮かびました。すべての方に感謝の気持ちでいっぱいです。

100人にするまで、がんばります。