父親と母親が力を合わせて子育てするには

お父さんもお母さんも、「子どもに良い将来を」という願いは同じだと思います。

到達したいところはおそらく同じなのですが、男性と女性では、どうやって実現するかという部分が異なると思います。

では、どうしたらそれをすり合わせて、同じ目標に向かって力を合わせることができるのでしょうか。

男子と女子は違う

わたしは、大まかに捉えて、男性と女性は違うと思っています。社会的にではなく、生物的にです。

レッスンで子どもを教えていると、もちろん全員ではありませんが、男子はふざけて「言われたことと違うこと」をやるのが愉快でたまらないらしく、言ったことはすぐ忘れます。「やっちゃダメ」ということは必ずやります。女子は言わなくてもやりません。細かいことをよく覚えています。チャレンジ精神というか冒険心は男子の方が旺盛だと思います。精神年齢と知力は1〜2年、女子より遅いのではないかと思います。ですが、高校生になるころには急に思慮深くなり、言うことが鋭くなります。

女性(お母さん)に話をするときは

女性を対象にお話するときは、まず前向きに取り組むことができるように「心持ち」を整えてあげることが大切なので、励ましたり応援したり、「思考に働きかける」という土台が必要になります。「子どもを伸ばす」という取り組みに向かってもらうためです。

先日、「ホンマでっか?!TV」で有名な心理学者、植木理恵さんの「部下のやる気を出させる方法」という講演を聞きに行った友人(男性)が、こんなことを言っていました。「内向的とか外交的とかいうのは生まれつきでもう変わらないので、それぞれに合わせた声かけが必要、という話がとても腑に落ちたんだけど、ただ唯一、「現世ではね、今回はね」って何度も言うんだよなぁ、それだけが違和感があったなぁ。輪廻転生なんか絶対に信じてない学者だと思うんだけど」と。わたしはその理由がよく分かります。女性聴衆に対する気遣いだと思います。女性は、たとえ科学的事実だとしても、「救いようのないこと」を拒否するので。

毎日子どもを見ていると簡単にはいかないこと

たとえば「ゲーム機を与えることは良くない」と思ったとして、男性は「だったら買わなければいいじゃないか」と、とても簡単に言います。

でも、(多くの場合)毎日、子どもの生活に寄り添っている女性は、「そんなに簡単にはいかない」と思っています。それでも「与えない」という行動を貫かせたいとき、「やめりゃあいいだけの話じゃないか」と切り捨ててはいけないんです。

まず、「たいへんだよね」というところに共感し、「大丈夫、できるよ」と励まし、「よくやってるね」と誉める。わたしはそれをやりながらお母さんたちに「人材育成」(=子育て)を実現してもらっています。そのため、「たいへんだよね」「大丈夫、できるよ」「よくやってるね」をピックアップされると、お父様方の好きな論理的な話の展開よりも、何というか、「うさんくさい」感じがしませんか?

ですが、たとえ「うさんくさい」と言われても、今、お母さんたちを取り巻く状況はとても過酷で、「しっかりした育児」を貫いてもらうためには拠り所が必要でもある、ということはぜひ理解してあげていただけるとうれしいです。

我が子に対する不安、社会に対する不安

お父様方とお話をしていると、どうも多くの方が「ほっておけば社会人になって当たり前」と思われているように思います。

女の子を育てているお父様には心当たりがあるかもしれませんが、わたしは男の子も女の子も指導してみて、女の子に比べて男の子が何ともおおらかで細かいことは気にしないことに驚きます(^^;;。そこが可愛いのですが。

子どもの将来に期待を寄せるお父さん方は、ある程度の社会的成功者だと思います。それだけの余裕や教養、職業的な安定があると思うので。そして、「細かいことは覚えていない」男の子を鑑みると、多くのお父様方はご自身が「特別なことは何もせずに今がある」と思われているのではないかと推測するのです。

ですが、特に、経済難である現代に置き換えたときにはなおのこと、「何もせずに安泰な人生」というのはたいへんに難しいことなんです。おそらく、お子様方が大人になる頃の世の中は、今以上に「共働きじゃないと生活できない」「当たり前に結婚できるわけじゃない」「誰もが就職できるわけじゃない」ということになっていくと思います。お父様方にお聞きすると、「我が子に対する不安」はあまりなく、どちらかというと「何とかなるに決まっている」と思われており、それよりも「社会情勢がどうなっているかという不安」は、お母様方よりずっとシビアに感じていらっしゃるように思います。

一方、お母様方は、「今、目の前の子どもに対する不安」がとても強く、将来や社会情勢にまでは目が向いていないように思います。ですから、状況から予測して判断し、決断して実行することがとても難しく、「周りを見てオロオロと振り回される」状態でいる方がとても多いのです。

お母さんは動物的、お父さんは論理的

なぜ、お母さんは動物的で、目先のことを感情的に捉えてしまうのでしょうか。

これは、わたしが「こんな風に考えると納得しやすい」と思っていることなんですが、母親というのは子どもを生んだら、動物的になる必要があるのではないかと思うのです。お父さん方は、普段は頼りになって論理的に「こうしろ、ああしろ」と判断をするのが得意かもしれませんが、突然、目の前で子どもが原因不明で倒れたら、案外、お父さんがオロオロして、お母さんがパッと直感で動くことができ、腹が据わって行動できるのではないかと思うんですね。

目の前の命を守るために、動物的に感情で直感で動けるようになるのではないかと、わたしは考えています。一方、男性は概して論理的で、本質的なところで納得して行動するための証拠や理由を必ず求めるように思います。ところが子育ては、行動の前に証拠や理由を提示するのがとても難しいのです。

子育ては結果論

子育ては、基本的に「結果論」でしかありません。卓球の平野美字ちゃんや将棋の藤井聡太くんのような結果が出て初めて、「あの家ではどうやって育てたんだ」と注目され、どんなやり方も結果が出ている以上、「それが良いのだ」ということになります。ですから、どれほどわたしが「このようなやり方が良いと思う」と言っても、皆さんの納得いくようなエビデンスは提供できないのです。わたしの運営する音楽教室ミューレの教育成果を具体的に感じてくださっている声はたくさんありますが、結果論というのは「じゃあ、もしミューレに通っていなければどうなっていたか」という実証はできないわけですから、これもエビデンスにはなり得ません。

わたしは、子育てを人材育成だと捉え、PDCAを回すことで確証と技術を得てきたと考えています。我が子の子育てもたいへん論理的に科学的に行ってきた結果、まだ途中ではありますが、行き当たりばったりでも偶然でもたまたまでもなく、ねらった通りに「自ら立てた目標に向かって実践を積み、結果を出す」人生を送っていると思います。結果論である以上、我が子の実例を元に根拠を提示することもできません。できませんが、意図的にこうしてきた、という確信があります。子育てを冷静に人材育成と捉えれば、誰にでも実践できるという確信もあります。それを伝えていきたいのです。

男性(父親)に子育てに加わって欲しい理由

現在、わたしの話を聞いてくれるのは、9割以上お母さまです。(最近はそれでも、10年前に比べるとお父さまが耳を傾けてくださることもずいぶん増えました。)ミューレに通ってくださっているお母様方はとても賢い方が多いのですが、それでも、女性に話をするときの行き詰まりも常に感じています。代表的なことで言うと、「感情的になる」「視野が狭く、未来に視点を置けない」「課題を提示すると責められたと捉えていじけてしまい、先に進まない」「論理的な話の展開に抵抗する」「共感をベースにしているので、違う意見を否定と受け取ってしまう」「目的ではなく手段だけ見ている」などです。ご家庭でお話されていて、思い当たることはないでしょうか。これは女性ならではの特徴であり、ある意味では良い面でもあると思います。

そこで、理想を言えば、お父様方にこそ、「子どもを将来的に使える人材にするために、今何をするべきか」を逃さないように、わたしの話を聞いていただけないか、子育てに関わってもらえないか、と思っています。父親は、「家庭内の理性と長期視点、目的に向かうナビ」の役割があると思います。というより、父親が子育て(=人材育成)に関わらないと、そこが決定的に欠落したまま、子どもが育ちます。ナビのない子育ては、失敗も成功も賭けです。どこに転がっても文句は言えません。

また、男性は「父親として他の父親の意見を聞く」という機会が極端に少ないと思います。もしかすると、自分の考えを振り返ってさらに質を高める、いい機会になるかもしれません。わたしが主催する「パパの座談会」に参加された方は、例外なく「楽しかった」と帰られています。他の父親がどんなことを考えているか、一歩進んだ「人材育成」を家庭内で実現するために、少し勇気を出して、お時間をいただけないでしょうか。

パパの座談会

アルコール飲みながら、さまざまな年代のお父さん方と、他の家庭では子育てをどう考えているのかざっくばらんにお話してみませんか。

参加費:一般価格 3,000円(夕飯付)
持ち物:ご自分の飲みものをご持参ください。(若干は用意しますが、いつも足りなくなります〜)アルコール、もちろんOK。

参加者の声

かなり躊躇したが、行ってみたら楽しかった

佳織先生の話が論理的でとても理解しやすい

他のお父さんたちも同じことを考えていることが分かって盛り上がった

 次回も必ず出席したい

日ごろ感じていることが間違っていなかったと思った

現在、6名の方にお申し込みいただいていますが、若い世代(20代〜30代前半)がとても多いです。ぜひ、「昭和の親父」世代の方のご参加をお待ちしております。若いパパたちにいろんなことを教えてあげてください!

ぜひ、お待ちしております。

 

f:id:ikiru-oyanokai:20171022022219p:plain

場所:音楽教室ミューレ

 

お問い合わせ先:

生きる力をつける親の会
053-523-9684
ikiru.oyanokai@gmail.com