子育ては人材育成

イベントに出演

わたしの教室(音楽教室ミューレ)には、クワイヤというクラスがあります。5才から中高大生まで、自由な歌い方でポップスを歌う合唱のクラスです。歌を教えたいのはもちろんですが、ここでは「自分らしく生きるためにできること」をわたしの知る限り教えてあげたいと思っています。

そんなクラスが、先日、浜松市の音楽イベントに出演しました。

向き合って処理する

練習段階では、いろいろなことがありました。子どもたちひとりひとりが、イベントとどう向き合うか、もしかしたら最初はよく分かっていなかった子、日ごろから親任せな子も、一歩ずつ、考えるようになりました。練習と用事が重なってしまう子も何人かいました。「クワイヤのレッスンの方が大事」と自分で決めた子、迷って先生に相談した子、やむなく別な用事を優先した子、それぞれに対してわたしはひとりずつ呼んで話をしました。

「ミューレのレッスンに出なさい」という話ではありません。この先の人生で、「選ぶ」という場面が何度も何度も出てくる。簡単には優先順位をつけられないこともある。そのときには自分で決めたことで起こることにはきちんと向き合って処理すること。頭を下げないといけない場面もあるし、自分の穴埋めをしてくれる友だちにお礼を言うことも大事。そんなことを教えました。

「人にどう思われるか、ではなく、人にどう思わせるかをねらって生きる」、ということも教えました。浜松駅北口という場を与えていただいたのだから、ただ駅を利用しただけの人にも足を止めてもらう、という目標を作りました。また、これはおそらく日本人全体の問題でもあると思いますが、「いちばん最初に何かやるとき(たとえば練習の1回目)は様子を見る(ちょっと手加減をして、周りが一生懸命なら自分も一生懸命やる、というような)」というクセを無くそう、ということも何度も言いました。

インタビューを受ける

打ち合わせ段階ではまったく知らされていませんでしたが、ケーブルテレビの取材と、演目後のインタビューを受けることになりました。見に来てくださっていたお父様が、こんなことをおっしゃってくださいました。

「インタビューを受けることになって、普通だったら先生が飛んできて「あなた言いなさい」とか指示をするところ、佳織先生は後ろから見ているだけだった。

そうしたら、子どもたちが自分たちでどうする?どうする?って考えて、答えてた。あぁ、こういうところがミューレだなと思いました。」

お分かりいただけて、本当に嬉しいです。もしかしたら、多くのお父様は、「こんなことはできて当たり前」と思われるかもしれません。もしかしたら、職場で「言われないとできない部下」に頭を悩ませ、「まさか、うちの子はそんなはずはない」と思っていらっしゃるかもしれません。ひとつだけ知っていて欲しいことは、子どもが成長して社会人になるには、「途中経過がある」ということです。ほっといたらしっかりした子に育つわけではありません。特に平成の世の中は、子どもに甘く、過保護にでき過ぎていて、何も考えずにみんなと同じように育てると、今、大量生産されている指示待ち人間になってしまいます。そこで大切なのが教育なんです。

 自分を振り返る

さて、このインタビューについて、次のレッスンで子どもたちと話し合いました。

中高生たちは、楽器を片付けてさっさと運んでいたため、その場にいるのが小学生だけになってしまい、「どうする?どうする?」となった挙げ句、小学生たちが並んで答えた、ということでした。中高生たちは、「今は自分たちは片づけが優先だろう」と判断し、小学生たちが「自分たちが答えるべきだ」と考えた、ということが分かりました。

答えていることは本当に立派で、自分の言葉で、まったくありきたりではないことをハキハキと言っていました。わたしは、「あぁ、ここまではできるんだな、育ってるんだな。」ということを確認して、ではさらにもう一段階、上のことを教えることにしました。

それは、予想外に「じゃあ、お話聞いちゃおうかな。誰か、教えてくれる?」と言われたときに、とっさに

「えーっ?!えーっ?!」

と言ってしまうことについてです。

まず、「なぜ、えーっ?!と言ってしまうのか、そのとき、自分の心の中にどんなことが浮かんでいるか」ということを振り返ってもらいました。すると、こんな意見が出ました。答えているのは、インタビューに答えた小学生たちです。

・戸惑う
・緊張する
・何を答えたらいいか分からない
・自信がない
・誰が答えるか決まってない
・恥ずかしい
・周りの子が「えーっ」っていう感じだから

聞きながら、その通りだろうな、と思いました。よく、こんな風に振り返り、そのことを言葉に表すことができるな、と思いました。「周りの子が「えーっ」っていう感じだから」というのは、本当にその通りなんだろうなと思いました。容易に想像がつきます。その後、「もし学校の行事だったら答えない。」とも言っていました。

現段階で、みんなの判断や行動はそれで充分、ということを伝えた上で、「ミューレでは、さらに上を目指そう。」ということで、こんなことを伝えました。

司会のお姉さんは、ミューレのステージを盛り上げてくれるために協力してインタビューをしてくれています。こちらとしては、それを拒否するなんていうことはとてもおかしいことです。だったら、なぜ出て歌ったの?ということになるでしょ。

これは、自分たちのやったことをアピールするチャンスをいただいているということです。「やらされていることが終わったから、予定外のことは拒否」ではなく、今、何のために、何をしにここに来ているのかよく考えた上でインタビューを捉えると、たいへんありがたいことです。チャンスです。いただいたチャンスは、とっさにありがたく受け取る、というクセを付けていかないと、やりたいことをやることができなくなります。チャンスをどんどん逃してしまって、後ろに下がってる間に、どんどん夢やチャンスは遠のいてしまいます。

そこで、予想外のことが起きて、ホワイトボードに書いてあるようなことを思ったとき、とっさに「えー?!」ではなく、「ありがとうございます」と言うクセを付けてみましょう。

「ありがとうございます」って言ってごらん、次のセリフは、あなたたちだったら気持ちよく出てくるから。大丈夫、絶対に答えられる。だって、できたでしょ?

 子どもたちは「ありがとうございます」という具体的な策を提示したところで、とても納得したような表情になりました。

実際のホワイトボードがこちらです。この話は2年生から聞いているので、ひらがなで書いています。

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生きる力とは

クワイヤクラスでは、イベント出演の際に出演料をいただいています。バックバンドが生なので、さまざまな経費や実際の出演料、レッスン料、リハーサル代など、実際にお金が動くのはもちろんですが、1回1回、このように人生において、特に「働くことになったら大切なこと」を体験を通して教えるお約束をしているので、わたしはこの指導料だと考えています。そこには、音楽講師としての技術のみならず、これまで子どもを「人材育成」の視点で育ててきた経験と分かるようにベストなタイミングでベストな伝え方をする技術が必要だからです。

早い子では5才からこのような教育を受けて育つわけですから、会社に入ってからの研修を幼少期からコツコツと習慣化しているのと同じような効果があるとわたしは考えています。

これが「生きる力」です。生きる力とは、対応力だと思います。

数値では測りきれませんが、だからこそ、ここを重視しているかしていないかで、子どもの将来が大きく変わると思います。

浜松に置いとくのもったいない

このイベントを見てくださった方から、以下のような感想をいただきました。

みんな楽しそう。
全体としてまとまっているのに、一人ひとりの個性もちゃんと輝きを放っているというか。
完成度の高い舞台は没個性になってしまいがちだけど、そうならないところがこの教室の強みかもしれません。
バックバンドを生演奏で揃えてきてる(簡単なことではないのですよ)、ってところも実は凄いんですけどね^^;(先生方の人徳ですね 笑)。

スッゴいオシャレなんだけど、ちゃんと庶民的で。前衛的な要素も取り込みつつぶっ飛びすぎてシラけてしまうようなことはせず。

そういう、ちょうど良い塩梅に仕上げてきている。この指導陣、只者ではない。アートってヤツとの付き合い方を分かってる。

浜松に置いとくのもったいないくらいの団体です。

浜商吹奏楽部の演奏を聴き終えてさあ帰ろ、と思っていたらなんだか可愛いのがぞろぞろ出て来たのでちょっと聴いていこうかと待っていたらスタッフの方か子供達のお母様かわからないけれども「よかったら聴いていって下さい」とチラシをいただき、拝聴。

そして号泣。理由はわからないけれども何かとても素晴らしいものに出会った気がします。ありがとうございました

先日は、興奮冷めやらぬまま自宅に帰り、あらためてチラシの文面に目を通して感動し、FBやホームページなどを拝見して「え?音楽教室ってどこもこんな?」「なんか他と違う」「こんな素晴らしい教室が浜松にあるなんて!」とまた感動し、その勢いのままFBのコメント欄に書いてしまいました

あれだけ自分を表現できたらすごいですね。

出演のようす

さてさて、これだけ引っ張りましたが、出演したときのようすはこちら↓です。良かったら見てみてください。最後の方に、戸惑いながらインタビューに答えるようすが少し入っています。

選曲と構成は全曲わたしです。 この広い世の中でわたしと出会い、わたしに音楽を習うことがそもそもものすご〜〜く低い確率です。だったら、「とことん、わたしひとりのセンスで、好きな曲を思いっきり教えよう」って思ってるからです。見に来てくださった方からは「懐かし〜〜!」と評判。子どもたちは最初は知らない曲ばかりですけど、みんな大好きになってくれます。

今回は、おおシャンゼリゼ電子アコーディオンを使ってるのがポイントなのですが、一ミリも映ってませんね〜💦

 100人にする夢

わたしには、クワイヤクラスを100人にするという夢があります。100人いたら、人口に対する割合と同じだけ、いろんなマイノリティーの子(障がいを持った子、不登校の子、LGBTの子など)がいてもきっと分からない。ただ純粋に、歌に感動してもらえると思うからです。マイノリティだけ集めた合唱団を作れば、話題にはなるでしょうが、「だから感動する」といった逆差別に繋がりかねません。歌っている子は、自分の逆境をアピールして感動して欲しいのではなく、ただ歌を聴いて欲しいんです。人口に対する自然な割合だったら、ごく自然に共存できると思うのです。

いろんな子がいる集団/社会の中で自分をどう活かし、どうアピールするかを、どの子にも学んで欲しいのです。どんな場でも自分を重要な人材として活かして欲しい、その力をつけてほしいと思っています。

子育ては人材育成です

今日、こんなメールをいただきました。

息子が「クワイヤ100人になればいいね♪」って言ってました。「どうして?」って聞いたら「かおり先生の夢を叶えたいから」って言ってました。私も同じ気持ちだったので嬉しく感じました。

とてもありがたいコメントで、本当に嬉しかったのですが、ミューレに入っていない方は、これを読んでちょっと「ぎょっ」としませんか?なんかちょっと、宗教っぽいというか・・・。洗脳されてない?・・・みたいな。

わたしも一時期、そのことに悩んだことがありました。 

けど、それは違います。なぜかというと、わたしはたいへん冷静にこの現象が人に与える影響を分析して意図的に行っているからです。

どういうことかというと、「100人にする」という具体的な数字と夢を分かりやすくキャッチーな言葉にして、生徒や保護者全員に浸透するまで理由も添えて何度も何度も伝え、子どもそれぞれの成長を個別に考えながらも全体をひとつの方向へ向かって統率していくことで、各自のモチベーションを高めて団体の質を上げていくことを意図しているのです。

 何か気づかれないでしょうか?

そうです、この手法、企業の人材育成とまったく同じです。ディズニーランドもリッツカールトンも「ブランド化」している企業の経営者が当たり前に行っていることです。子どもやお母さんにとって「佳織先生の夢」は、ミューレの「企業理念」です(企業じゃないけど)。クレドです。実際に実現するのは、わたし個人の利益ではなく、子どもたちや保護者ひとりひとりの「習いごとで受ける成果の向上」です。

 子育ては人材育成です。「佳織先生の夢を叶えたい=理念に従って自分のできることをやりたい」です。スターバックスAppleもすべてそうですよね。経営者の語る夢に向かって社員ひとりひとりがモチベーションを上げて前向きにポジティブに仕事に取り組むことは、すなわち、「社員ひとりひとりの人生の質を上げる」ことに繋がります。

習いごとの価値

いつからでも入会できますが、大きなイベントが終わって一段落しましたので、10/21(土)に、体験レッスンを行います。現在、10名の子どもたちが申し込んでくれています。

そのうち、9名が既にミューレで他のクラスに入っている子、またはその兄弟です。体験レッスンに申し込んでくださったお母さま(お子さまは既に2つのクラスに入ってくれています)がこんなことをおっしゃってくれました。

絶対にやりたいって言うのは分かってます。 
他にも弾き語りクラスにも興味があって。
どれも入れたいし入りたいんですけど、お金が(T_T)・・・。
金額以上の価値があることは分かっているので、働かなくちゃ。

習いごとの月謝を「価値に対する対価」と考えられる方は多くはないと思います。自分の感覚で高いか安いか、たとえば、「月謝3,000円」なのか「5,000円なのか」、そういう絶対的な価格で考えるのがほとんどだと思います。または、家計の中から何%まで出せるのか。ところが、このお母さんは「想定の金額を超えるから、その分を働かなくては」、要するに「家計の何%」という考えではないということですよね。おそらく、最初からこのような考えだったわけではないと思うんです。本当にミューレの価値を理解してくださったのだと思います。とても嬉しいです。

100人に入りませんか?

現在、メンバーは20人です。でも、最初は8人でしたから、2倍を超えています!子どもたちも「100人まであと80人!」なんて言ってます。

体験に申し込んでくれているのは、5才〜中学生です。男の子もいます。

仲間入りしませんか??
10/21(土)16:00-18:00に体験レッスンを行います。体験レッスン料は1,080円です。

お申し込みは下の画像をクリックして、必要事項をご記入の上、お問い合わせ内容に「クワイヤクラスの体験レッスン」とお書きください。

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ここまで読んで保護者様が体験レッスンを受けさせたいとき、子どもも同様の気持ちにさせるのは無理ですので、「行きたい?行ってみる?」と聞くのはかわいそうです。きちんと「あなたにとって良いと思うから、体験レッスンを受けて欲しい」と伝えてください。体験レッスンを受けたあと、よほど嫌がったり、そもそも歌を歌うことが嫌いな子には無理強いはできませんが、今まで「本人はあまり行く気も興味もない」と言っていた子で、入会したら大好きになって楽しく通っている子は何人もいます。

気になること、聞きたいことがあったらお気軽にどうぞ。
お待ちしてます。